中国、CPTPP貿易協定への参加を正式に申請

中国商務省は9月16日、中国の王文濤商務大臣がニュージーランドのミアン・オコナー貿易大臣に宛てた書簡で、太平洋自由貿易協定への参加申請を提出したと声明を発表した。

ロイター通信によると、日本は9月17日、世界第2位の経済大国である中国が太平洋自由貿易協定への参加を正式に申請したことを受け、中国が環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定（CPTTP）の「極めて高い基準」を満たしているかどうかを判断しなければならないと述べた。

CPTPPは、米国、日本、カナダを含む12カ国が2015年に合意した環太平洋パートナーシップ協定（TPP）に由来する。トランプ大統領は就任後、米国がTPPから撤退すると発表した。それまでは環太平洋パートナーシップ協定として知られ、国際的には中国の地域的影響力に対抗する重要な経済力とみなされていた。

中国は昨年、 15カ国・地域と包括的経済連携自由貿易協定を締結しており、CPTPPへの参加は中国にとって大きな後押しとなるだろう。中国は、中国とオーストラリアの経済には協力の大きな潜在力があると強調するなど、この協定に参加することの積極的な意義を繰り返し訴えてきた。

さらに、今週発表されたAUKUSと呼ばれる新たな同盟では、米国と英国がオーストラリアに原子力潜水艦を配備するための技術を提供すると発表しており、これは太平洋における中国の影響力に対抗することを目的とした動きとみられている。

中国外務省の趙立堅報道官は金曜日、CPTPPへの参加申請はAUKUSと「全く関係がない」と述べた。

同氏は北京での記者会見で、中国は地域統合を推進しているが、AUKUS諸国は「戦争と破壊を推進している」と語った。

今年のCPTPP議長国を務める日本は、中国の要請に応じるため加盟国と協議すると述べたが、具体的な作業プロセスのスケジュールは発表しなかった。「日本としては、TPP11への参加を要請している中国が極めて高い基準を満たす用意があるかどうかを見極める必要があると考えている」と西村康稔経済再生相は金曜日のインタビューで述べた。